バイクショップ オープンまでの道のり③
今回はどこでバイク事業を始めるか、なぜ今の場所になったのか、ということを書いて行きたいと思います。
現在、私はKericho(ケリチョ)という町でバイクショップをオープンさせました。
ケリチョはナイロビから西方面へ約250kmの位置にあります。ケリチョからこの道をまっすぐ約200km進むと、ウガンダとの国境になります。
ちなみにケリチョはお茶の産地でも有名です。
なぜケリチョ? ということをよく聞かれます。
その理由としては、
>HONDAバイクの販売拡大が見込める
>販売拡大できた時に、飯を食べられるくらいの市場がある
以上の2点が決めてだったのですが、詳しくは以下の通りです。
まずHONDAバイク販売が可能な地域か? ですが、
ケニアのバイクタクシーの歴史を振り返ることが必要でした。
1番始めにケニアにバイクを広めたのは中国メーカーでした、なので10年以上前は中国メーカーバイクが走っている状態でした。
そこへ10年前にインドメーカーが入って来きました。中国メーカーより耐久性は良いが、価格はその分高いという感じでした。
長く乗れた方が、長い目で見たら安くなるというのが良いのか? 安かろう悪かろうが良いのか?
ここで面白いのは、地域によって各メーカーの浸透度合いが違うということです。
ケニアセントラル地域では安かろう悪かろうが良いという人が多いみたいで、インドメーカーへ乗り換える人は少なかったのです。
その一方、ケニア西部では、インドメーカーに乗り換える人が多く、インドメーカーだらけの市場になっていました。
ここで1つのポイントですが、
インドメーカーが多い地域 = HONDAに乗り換える可能性が高い地域
なぜなら、HONDAはより品質が良いいからです。
4年前にHONDAがケニアに入ってきて、西ではHONDAさんの努力もあり、徐々にシェアが伸びていました。
ケニアの新車バイクの年間販売数は約12万台ですが、HONDAの2016年販売数は約1万2千台と10%のシェアを3年の間に獲得していたのです。
私は、これは今後HONDAが伸びていくのは間違いないと思い、西部のどこの市場で始めるかを考えました。
HONDAさんの代理店契約の内容に、2店舗以上は同じ町に出せないという規定があり、私が検討を始めた時期、既にHONDA代理店が2店舗ある町も少しありました。
その中で、ケリチョは90%以上インドメーカーBajajの市場だったのです。
つまり、HONDAの販売拡大が見込める場所の候補ということです。
そして、2点目の儲かるかどうかの市場の大きさですが、
ケリチョでは毎月300台以上の新車バイクが販売されており、このシェアを半分取れれば、飯を食えるくらい儲かるということなのです。
以上の2点をクリアできていました。
ちなみに、ケリチョにはその当時1店舗代理店が既にありましたが、オーナーが真剣ではなく、他のバイクではない店も経営していて、バイクショップは部品もなし、修理できる技術者もいないという状況でした。
そんな感じでケリチョにはHONDAに乗っているライダーはほぼいませんでした。
この町にHONDAがどんどん増えていったら気持ちいいだろうな!! という気持ちでケリチョに決めました。
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